近代版画に見る広重の残照
近代版画に見る広重の残照
会期
2004年05月20日(木)〜 2004年06月27日(日)
開館時間 | 午前9時30分より午後5時まで(但し入館は4時30分まで) |
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休館日 | 月曜日(祝日は開館)、祝日の翌日 |
入館料 | 大 人:500円(450円) |
開催趣旨
歌川広重(1797〜1858)は風景画の巨匠として知られています。広重の風景は、四季折々に変化する自然の営みを天候、時間、空間などと共に画面構成の主要要素として取り込み、抒情的に仕上げられています。しかし明治期になると錦絵に代わり西欧から写真機や石版画といった新たなメディアが導入され、浮世絵は急激に衰退し終焉を迎えます。代わって、木版画という技術は、絵師が彫・摺までの全作業を行う総合芸術、創作版画へと展開していきました。
ところが、大正期に入ると浮世絵が見直され、新しい浮世絵として「新版画」が提唱されます。新版画は、版元渡辺庄三郎を中心に興った版画で、絵師による一括作業を反省し、浮世絵と同様に絵師、彫師、摺師の分業により制作されました。画題も従来から知られている役者絵、美人画、風景画などを採用し、橋口五葉、伊東深水、山村耕花、川瀬巴水など新時代を代表する日本画家たちを絵師として登用しました。
この度は幕末浮世絵界で活躍した初代広重から伊東深水、川瀬巴水などの作品により、錦絵から近代版画の移り変わりを比較しながらご紹介いたします
ミュージアムトーク(展示解説)
当館学芸員 平成16年5月22日(土)・平成16年6月12日(土)・平成16年6月19日(土) いずれも午後1時30分〜
記念講演会
「浮世絵入門」
講師:国際浮世絵学会常任理事 新藤 茂氏
平成16年6月5日(土)午後1時30分〜3時 (聴講無料)