月次風俗図
歌川広重
月次風俗図
一年十二ヶ月の行事が略画風に描かれる。
各行事は以下の通り。
- 一月(右上):万歳
- 二月(左上):初午神楽明神種蒔き
- 三月(中上):壬生狂言の「桶取」(三月十五日〜二十四日の壬生寺念仏会で行われる狂言の一演目)
- 四月(右上から2番目):茶摘み
- 五月(左上から2番目):田植え
- 六月(中上から2番目):夏越しの祓(六月晦日に行われる宮中の年中行事)
- 七月(右上から3番目):王子祭(七月十三日の王子神社での祭り)
- 八月(左上から3番目):八朔(八月一日に吉原の遊女が白無垢を着る風習)
- 九月(中上から3番目):生姜市(九月十一日〜二十一日の芝明神祭に立つ生姜の市。生姜には穢れを払うもの、厄除けの意味があった)
- 十月(右下):紅葉狩
- 十一月(左下):鞴祭(旧暦十一月八日の鍛冶屋の祭り。撒いた蜜柑を子供達が拾う)
- 十二月(中下):節季候(江戸の門付芸人。歳末に民家を訪れて祝言を唱える)