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企画展 タイムスリップ明治-夭折の絵師井上安治の「東京」-

企画展 タイムスリップ明治-夭折の絵師井上安治の「東京」-

会期

2024年02月10日(土)〜 2024年03月24日(日)

主催

那珂川町馬頭広重美術館

開館時間 午前9時30分より午後5時まで(但し入館は4時30分まで)
休館日 月曜日(祝日は開館)、祝日の翌日
入館料

大 人:500円(450円)
高大生:300円(270円)
※()は20名以上の団体料金。
※中学生以下は無料。
※障がい者手帳等をお持ちの方・付き添1名は半額。

開催趣旨

 
井上安治「浅草橋雨中之景」(当館蔵)

26歳の若さでこの世を去った夭折の浮世絵師・井上安治。師の小林清親の画風を引き継ぎ、光や影を巧みに表現した新しい浮世絵「光線画」で四ツ切判というハガキほどの小さな画面に明治の東京のすがたを遺しました。文明開化の東京風景は安治の目にどう映ったのでしょうか。井上安治、師の小林清親の光線画から、140年前の東京の町を偲ぶ作品を展示します。

井上安治(いのうえやすじ)って誰?

 井上安治(元治元年~明治22年 (1864~1889))
 川越の太物問屋、井上清七の長男として浅草に生まれる。幼名安二郎。はじめ月岡芳年に師事したが作風が合わず、明治11年(1878)頃、小林清親に入門する。明治13年、17歳頃から作画活動を始める。光線画で脚光を浴びた師の画風を継承し、光と影の表現に優れた東京名所を描く。清親が光線画から手を引いた明治14年より、師の後を引き継ぐように発行された一連の東京風景の光線画『東京真画名所図解』は安治の代表作。脚気衝心のため26歳で夭折した。

光線画とは

 明治9年(1876)8月、版元松木平吉から「光線画」と「二重橋前乗馬図」「東京銀座日報社」「東京新大橋雨中図」「東京小梅曳舟夜図」「東京橋場渡黄昏景」という5点の小林清親の浮世絵が、「光線画」と銘打って売り出された。これらの作品は西洋画のような淡い色彩を用いたり、夜闇の中に浮かび上がる光や影を繊細に表現するなど、従来の浮世絵とは一線を画した作風で浮世絵に新しい風を吹き込んだ。清親は計93点に及ぶ東京風景の光線画を描き、それらは後に『東京名所図』と称され、清親の代表作となった。

小林清親「東京橋場渡黄昏景」(当館蔵)

安治の代表作『東京真画名所図解』

 光線画で注目を浴びた清親には、多くの弟子が集まり、そのなかでも井上安治は入門して2年ほどで師に並ぶほどの優れた光線画を発表した。『東京真画名所図解』は清親が光線画から手を引いた明治14年から安治が亡くなる明治22年という、安治の作画期間全体を通して出版された光線画のシリーズ。横四ツ切判というハガキほどの小さな画面に明治の東京風景を写実的に描いた。清親の光線画作品の縮小版をという版元の意向もあり、師の清親と共通点を見出せる作品が複数含まれているのも特徴。


井上安治「新橋ステーンション夜」/「向島夜桜」(当館蔵)



井上安治「上野動物園」/「浅草蔵前通」(当館蔵)


井上安治「大森海」/小林清親「大森朝乃海」(当館蔵)

企画展開催記念商品

井上安治ポストカードセット

価格:400円(税込)
仕様:ポストカード5枚+解説カード

ミュージアムトーク(展示解説)

2月10日(土)午後1時30分~(45分程度)当館学芸員 ※終了しました

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